楽天テクノロジーカンファレンス2009 - 楽天スーパーDBとカッパの奇跡 -

10/24、前日発生した品川シーサイド一帯の長時間停電の影響もなく、
楽天タワーにおいて楽天テクノロジーカンファレンス2009が行われました。
んで、僕も行ってきたわけです。
いやはや最近めっきり記事更新できておりませんでした。


映像・文字による関連エントリや記録

開催の翌日には、id:suno88氏によるスーパー議事録が・・・。

酒と蕎麦と IT と
楽天テクノロジーカンファレンス 2009 私的不完全議事録 【rtc2009】
http://d.hatena.ne.jp/suno88/20091024/1256337834

相変わらずのクオリティです、私的不完全議事録!
初めて拝読したのはエンジニアの未来サミット0905に参加したときでした。


また、id:naruogaさんのエントリも。

なるひこの Linux Printing お勉強日記
楽天テクノロジーカンファレンス2009
http://d.hatena.ne.jp/naruoga/20091025/1256442329

議事録ではないけど、それ並の大変細かな記録と感想を残されている
貴重なレポートだと思う。id:naruogaさんには、デモブース周りでは
途中一緒に周って技術(形態素解析エンジンとかの)解説などしていただき、
とっても面白く過ごすことができました。ありがとうございました。


こちらはkwappaさんのエントリ。

楽天テクノロジーカンファレンス2009に参加する
http://kwappa.txt-nifty.com/blog/2009/10/2009-857f.html

当日のtwitterポストがずらり。
「カッパの奇跡」が成立するまでの経緯も。


そして会場からのUstream中継を録画した
rakuten_techによる映像記録。

Ustream.tv - rakuten_tech's Videos
http://www.ustream.tv/rakuten_tech/videos

【rtc2009】とPrefixがついているものが該当の映像ですね。
ただ、冒頭の三木谷社長の基調講演はない、のかな?
それ以外にも、第98回以降のカーネル読書会も見られてお得です。


LTが超ボリューム&神量産してた


B会場で行われた「楽天ジャングル+Lightning Talks」、若干LTが多くて
途中で体力不足を感じましたが(休憩できなくて、ってのもあったと思う)、
モノヅクリストな内容ですっごい見ごたえがありました。


でも、LTを全部見たあとでデモブースを回ろうと思っていたら、
実は多くのブースが片付けかけていたのはちっと残念・・・。


というわけで、今回はLTの中で個人的に印象に残ったものについてメモと感想。


音声解析技術を用いた開発モデルケース 〜のどを鍛えているか?〜

楽天の開発部、下郡愛さんのLT。
いやー、MVPは下郡さんの「行削除。行削除。行削除。バルス。」ですね。
この日一番笑った瞬間。動画内、31分30秒あたりからスタートします。
id:naruogaさん、上記動画でJK言語が全部確認できますよ!
オープンソースの音声解析エンジン「Julius」と日本語プログラミング言語「なでしこ」を使い、
マイクからの音声入力をリアルタイムで解析してプログラミングをしていくものでした。
「未来の開発現場では、ヘッドセットを装着した開発者が仕様を話し合いながら
 プログラミングが進んでいくという光景が広がるという可能性があるのではないか」
というお話。音声解析の認識精度が向上していけば実現する?
でも、そのときには解析技術そのものや、解析したデータを最終的にアセンブリ機械語等に
持って行くまでの技術を、その分誰かが作らなきゃなんだよなぁー・・・とかぼんやり思ってました。


Blogopolisの紹介

TopHatenarの運営者、id:kaisehさんのサービス「Blogopolis」の紹介。
動画では、1時間51分30秒前後からスタート。
このブログにも、ブログパーツとしてつけてみた。
ご本人による関連エントリはこちら。

ビジュアルブログ検索エンジンBlogopolis』を公開しました
http://d.hatena.ne.jp/kaiseh/20090827/1251406675

Webを海、Blog群を一つの島、各Blogを一つの土地、そのBlog内の
記事を一つのビルと見立てて、カテゴライズされた上で市街地図のように表示される!
2009/11/3現在、「atcorp」で検索するとこんな感じのロケーション。

ちょっと見にくいですが、この画像の、赤い"マル1"の部分が僕んとこです。
島の中心部の市街地にはカテゴリ名(「Programming」とか)と色がついているけど、
僕のとこはまだどちらもついていません。
LT後、デモブースで質問したところ、これはまだエントリ数やはてブを集めた記事、
はてブ数が少ないために未分類という状態のようです。
まぁ、たしかに。
それにしても、GoogleマップGoogle Earthストリートビューもそうだけど、
こういう地図系アプリってついつい知ってるところを見ちゃったりして
時間が過ぎる。楽しい。あぶない。



らぼかへとアクトトイレ

1時間40分10秒ごろから始まるのはチームラボの山本遼(id:yamaryoxxxx)さんによる
「らぼかへとアクトトイレ」。ポリシーがいいですね「アイデアが人とカブったら負けだろ・・・」。

  • らぼかへ

社内のコーヒーサーバーにあるコーヒーの残量などをお知らせしてくれる装置!


この、コーヒーサーバーの横に張り付いているダンボール。
中には数個の穴とカメラがあって・・・



こんな感じでコーヒーの残量を取得して・・・



こんな風にブラウザ(Firefox)に表示。


詳しくはご本人のエントリを、ぜひ。
なんともかわいらしいアイコンや外見で、素敵な気分になる発明品です。
らぼかへたんも・・・。

  • アクトトイレ

「チームラボのオフィスは、家具なども自作して気合を入れているが、
 トイレが唯一のフロンティアである」
ということで、トイレを飾るべく作られたデジタルサイネージ
一言で言うと、「トイレットペーパーを使うとハムスターが走る」システムですね。
こんなの。



ふふふ。かわいい。


チームラボさんには、就職活動中に説明会に伺ったことがありましたが、
何とも個性的なオフィスでした。すげかった。受付においてある
呼び出しシステムが電話じゃなくてスーパーマリオなんですよね。


Rakuten Cart Device

1時間57分からは、いわぶちしがくさんの楽天買い物カゴデバイス
っていうかしがくさんといえば「生存なう」
僕はこの動画を見てしがくさんを知って、その後Twitterでフォローさせてもらったり
していたのですが、ここで直接発表が聴けるとは知らずびっくりしました。
楽天の方だったんですね。


「ちょっと奇抜なプレゼンテーションツールを使うんですけども・・・ぐいんと」と
始まったしがくさんの発表。そのちょっと奇抜なプレゼンテーションツールにも
ひきつけられましたね。PreziというWebサービスで、このときのしがくさんの発表資料は
こちらで公開されています。
今度どっかでプレゼンするとき使ってみよう。ぐいんと。
「趣味はですね、最近脳みそが好きで」うはぁ。。


ちっちゃいUSBメモリくらい?のデバイスで商品のバーコードを読むと、
楽天の買い物カゴに(そのとき最安値の)商品が入るというデバイス
「実際作ってみました」デモあり!すげーです。


デモでは、バーコードを読んでおいて、PCにUSBで接続すると、
楽天の買い物カゴのお気に入りに商品が入る様子を披露されていました。
おおお。将来的にBluetoothでPCと接続できるようになったり、
バイスとWebが直接連動したりするととっても便利そう。
個人的にはあんまり楽天で買い物ってしないけど(ほとんどAmazon・・・ごめんなさい)、
このデバイスによっていつでもどこでも注文できる、とかいう事態になると
使いまくるかも知れない、楽天。本屋でいいなぁと思った本を、
とりあえずバーコードだけチェックしとくとか。ってチェックしまくりそう。


こういった低レイヤー、基盤を深く扱える人ってすごいカッコイイと思う。
フィジカルコンピューティングというやつですね。
と、以前とべとべでGainerとArduinoを取り扱っていたkwappaさんを思い出していたら、
本人もやはり興奮していた


そしてここはきっと外してはいけない(と思う)しがくさんのメッセージ。


AmazonからKindleが出たり、Pokenが流行ったりしている現在だけど、

日本からもネットにつながるデバイスだそうぜ!!


アツいメッセージ、ありがとうございました。


第100回カーネル読書会の作り方〜ユメのチカラ〜


「ユメのチカラ」といえば、ミラクルリナックスでよしおかさんが持っていたブログのタイトルですね。

そんなタイトルを掲げて、id:hyoshiok さんのLT(飛び入り)。
二日前に開催された第100回カーネル読書会には僕も参加させていただいたのですが、
そのことに因んだお話。ご本人のエントリはこちらです。
スライド資料はこちら
動画は2時間2分ほどから。


僕がカーネル読書会に参加し始めたのは第96回からなので、まだまだ日が浅いです。
が、僕が初めて参加したそのカーネル読書会(忘れもしない、Semantic Webのお話の日)でも、
18:30過ぎに参加者の自己紹介が一巡し、その後によしおかさんが始めた
LT的セッション「カーネル読書会の作り方」の中で、「わたしの野望」として

  • 技術を日本語で話したかった (Done)
  • Linux Kernelへの貢献 (Done)
  • カーネル読書会+他の勉強会とのコラボ (Done)
  • Linus を呼ぶ
  • 技術者が楽しく生き生きとして豊かな社会

という五箇条を挙げていたのを覚えています。


あとはもう、そのアツい想いに関しては、これまでのいろいろな記録や
ご本人のブログ、そしてGoogleビデオやニコニコ動画、Zoomeに残された
多くの動画をご覧いただいて、そして今回の楽天テクノロジーカンファレンスの
よしおかさんのLTを見てもらうのが一番伝わってくると思います。
その感動は、そうして感じてもらいたいのです。


僕が思ったのは、「ユメのチカラ」という、ミラクリナックス社サイトにおける
よしおかさんのブログタイトルとなっていたその言葉は、本当に純粋で
(本人曰く)暑苦しい想いが込められていたんだなぁ、ということでした。
みなさんも一緒に動画を見て、資料を見て、
Geekよしおかさんが10年間想い続けてきたユメと実現の瞬間」
を感じてみてください。きっと、ものすごいパワーを感じられますから。


ありがとうございました。


Security.GS Magazineでも記事を書きました(2009/11/10追記)

isidaiさんの運営しているSecurity.GS Magazineでも、
楽天テクノロジーカンファレンスについて記事を書きました
ぜひご覧ください。
http://www.security.gs/magazine/conference/2009/11/08/story_1424/